高血圧の話5

高血圧という病気は、体の中でどのようなことが起こっているのでしょうか?まず一つ目は、血管の中を流れる循環量の増加です。要するに、血液を含む体液の量が増えるため、一定の太さ以上に広がることができない血管の内圧が高くなり、高血圧といわれる状態になるのです。具体的には、腎機能の低下や心機能の低下(腎不全・心不全)が起きた場合、尿の排泄量が少なくなり、血圧が高くなる場合が考えられます。このような場合は、循環量を減らすために利尿剤が使用されます。「血圧の薬を飲むと、おしっこが近くなる」というのは、多くは利尿剤の作用だと考えられます。以前は、高血圧の治療薬も種類が少なく、利尿薬の活躍の場も多かったのですが、近年では治療法も増えて、利尿薬単独の治療は少なくなっています。

中澤医院|高崎市の内科

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