前項では煙草と動脈硬化の関連について書きましたが、特に高血圧の患者さんは喫煙は問題です。高血圧自体が脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化を進行させるのですが、喫煙によってさらに脳卒中、心筋梗塞のリスクは増加します。1995年のデータですが高血圧の患者さんを喫煙者、非喫煙者に分けたところ、脳卒中のリスクは喫煙者が非喫煙者の3.8倍あったという報告があります。禁煙したところ喫煙者のリスクは非喫煙者と同程度まで下がったということです。
2014年5月15日 カテゴリ:禁煙について
前項では煙草と動脈硬化の関連について書きましたが、特に高血圧の患者さんは喫煙は問題です。高血圧自体が脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化を進行させるのですが、喫煙によってさらに脳卒中、心筋梗塞のリスクは増加します。1995年のデータですが高血圧の患者さんを喫煙者、非喫煙者に分けたところ、脳卒中のリスクは喫煙者が非喫煙者の3.8倍あったという報告があります。禁煙したところ喫煙者のリスクは非喫煙者と同程度まで下がったということです。
2014年5月15日 カテゴリ:禁煙について
煙草を吸っているといわゆる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が増加をし善玉コレステロール(HDLコレステロール)が減少する傾向が認められます。単純な言い方をすると悪玉コレステロールは血管の壁にコレステロールの塊をため込みやすくする作用があり逆に善玉コレステロールは血管の壁から取り除く作用があります。このため煙草を吸う方は動脈硬化が進行しやすく、前項に書いた心臓病のリスクの高まりや後に書く脳卒中のリスクの高まりに関与すると考えられています
2014年5月15日 カテゴリ:禁煙について
煙草と心臓の話もよく聞きます。煙草を吸っていると動脈硬化が進行しやすくなるといいます。動脈硬化とは全身性の疾患で目、腎臓、その他すべての血管(主に動脈)の壁の弾力性が失われ、結果として破れやすく、そして詰まりやすくなります。日本人を対象とした研究では非喫煙者に対して喫煙者は男性で3.64倍、女性で2.90倍の心筋梗塞へのリスクの増加があるという発表がされています。ただし禁煙をすればリスクは非喫煙者と同程度まで減るといったデータもあるようです。
2014年5月13日 カテゴリ:禁煙について
まず有名どころとして必ず出てくるのが煙草と癌の関係。特に肺癌は煙草の害と切っても切れないと思われれます。さらに煙が直接触れる場所である喉頭(のどの入り口の気管側)や口腔・咽頭(食道の入り口)の癌は喫煙者では確率が跳ね上がるというデータがあります。さらには食道・胃・肝臓・膵臓・膀胱といった直接煙草の煙が触れないところでも増加の傾向があるとのことです。
対する擁護派であるが、これは統計のごまかしである。とか煙草以外の発癌因子が除去できていないといった論が目立ちますがどうも旗色が悪いようです。煙草の成分だけではがん細胞は活性化しないといった意見もあるようですが、たとえ他の因子が絡んだとしても煙草が癌の増加に何か関係があるのは間違いないでしょう。
2014年5月13日 カテゴリ:禁煙について
近年は煙草が体に有害であることは、はっきりしていますが一方で、擁護論も根強いものがあります。医師免許を持ち、呼吸器科を標榜している身としては、煙草が有害であることに一片の疑問もありませんが、それにしてもヒステリックに「煙草はすべて悪である」と決めつけられるのでしょうか。
煙草の有害作用を、一つ一つを何回かに分けて、検証していってみたいと思います。
2014年5月13日 カテゴリ:禁煙について
前項で咳の原因について書きましたが咳の原因として一番わかりにくいのはストレス性とされるものです。実際に存在するか疑問視する先生もいますが、レントゲンから喘息の検査やアレルギーの検査や胃カメラまでやっても原因のはっきりしない咳が長く続くという方もごくまれに存在します。治療法に困って軽い精神安定剤を使ったら咳が収まったという話もたまに聞きますがまったく不思議なものです。しかし身体症状には(咳に限らず)身体的原因があることがほとんどです。自分の症状がストレスによるものだという決め打ちは避けたいものですね。
2014年5月13日 カテゴリ:咳について
咳の原因を考えるとき、一般的に急性咳嗽と慢性(遷延性)咳嗽に分ける必要があります。
急性咳嗽とは通常出現してから三週間未満のもので主な原因はいわゆる「かぜ症候群」と呼ばれるものです。主な原因としては細菌、ウィルスなどによる急性の炎症です。まれに肺炎、肺結核といった下気道の炎症や肺の腫瘍性病変(肺がん)などもありますので胸部レントゲン写真を撮影する必要がある場合もあります。
これに対し、三週間以上持続するものを遷延性咳嗽八週間以上持続するものを慢性咳嗽といいますこれらの原因は様々です
1.アレルギー性 咳喘息・アレルギー性鼻炎・過敏性肺炎など
2.感染症 マイコプラズマ感染症・百日咳・肺結核など
3.慢性呼吸不全 肺気腫・慢性気管支炎・副鼻腔気管支症候群など
4.腫瘍性 肺癌など
5.薬剤性 ある種の降圧剤の有害作用に乾燥性の咳嗽があります。
6.その他 逆流性食道炎・ストレス性咳嗽など
2014年5月13日 カテゴリ:咳について
咳は一種の生体防御反応です。肺や気管支などの呼吸器を守るために外から異物が入った時にこの反応が起こります。
気道、横隔膜、肺を包む胸膜などに刺激があると、その刺激が神経を伝わって延髄に到達し反射として咳が症状として出現するのです。
2014年5月13日 カテゴリ:咳について