食品・食品成分の「薬効」を強調するフードファディズムは近年になっても続いて流布されています。例えば「血圧を下げる食べ物」「癌にならない食事」「食事で見る見るうちに〇〇機能がよくなる」といった類の話が動画、週刊誌、書籍などで毎日のように見ますが、怪しい話も見られます。例えば動物実験の結果効果はあるが現実的にはあり得ない量を投与した例(玉ねぎと糖尿病・シナモンと糖尿病)や培養細胞に食物の成分を加えた試験管内の実験データを拡大解釈したものなどです。なぜこの手の話が消えないかというと早い話が、商売になるからです。健康情報番組、サプリメント、書籍など、皆さんのできれば病気を避けたい、健康でありたいという思いを利益にしようとする人間はなくなることはありません。個人的な意見ですが、ご本人に害がなければご自由にというのが私の立場です。ただ中国の薬膳や韓国の五味五色という「健康に良い」という食べ物の概念は確かにありますが、ほとんどがいろいろな食物をバランスよく配分したものです。特別な食べ物を毎日大量に食べることはかえって体に害になることが多く、栄養失調になりかねないことは頭の片隅に置いてほしいものです。
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2025年7月29日 カテゴリ:雑談